ベルン中央駅からツヴァィジンメン行きの列車に乗りました。
列車に乗って席に腰を下ろすと、列車のドア付近で賑やかな声が聞こえました。
先生らしき男性が1人と、子供たちが何人も乗って来ました。学生のようでした。
ツヴァィジンメンへは約1時間ほどで着きました。
ツヴァィジンメンで乗り換えて、ロシニエールを経由する列車に乗りました。
ロシニエールは現在無人駅で、リクエストしないと通り過ぎてしまう事もあるとの事でした。
列車に乗り、入口付近で、「んーロシニエール行きは本当にこの列車でいいのかな?」と思い、駅員さんに確認しようと思っていると、先ほどの学生たちが入って来ました。
一番最後に入って来た女の子が、私を見て「どうかされましたか?」と尋ねてきました。
私は「この列車はロシニエールに行きますか?」と尋ねました。
彼女は、「ロシニエール? うーん、ちょっと来て」と言って、列車を降りました。
私はその女の子の後を付いて行きました。
「すみません、この列車はロシニエールに行きますか?」
「ああ、通るよ。誰か降りる人がいるんだね? ロシニエール駅で止めるよ」
女の子が一番前の運転席にいる駅員さんに確認してくれました。
その後また列車にのり、「私達も同じ方向へ行くので、良かったら一緒に行きましょう。途中ご案内しますよ。ロシニエールに着いたらお教えします」と言ってくれました。
私に声を掛けてくれた女の子は、向かい側の席に座ったのですが、途中何度も私の方に目をやって、「まだまだ、ずっと先です。ロシニエールまではかなり長いですから、ゆっくりしていて大丈夫です。近くなりましたらお教えします」と言ってくれました。
「ベルン中央駅の男性、女性といい、この女の子といい、観光の国だからなのかな? 声を掛け慣れてるようだし、フレンドリーで親切だ。これがスイス・ホスピタリティーなのだろうか?」と思いました。
ロシニエールまでは1時間ほど掛かりました。
ロシニエール駅に着くと、私はその女の子と、先生や学生たちに「本当にありがとう」と、何度もお礼を言いながら、列車を降りました。