クライネ・シャイデックからグリンデルワルトに戻って来ました。
グリンデルワルトも、何十年も前と比べると、日本人の観光客も多く、雰囲気もだいぶ変わっているのだろうとは思います。
ただ宿泊先があるからなのかは分からないのですが、グリンデルワルトに来ると、なぜか気持ちが落ち着くのです。安心出来るのです。
駅前は工事をしていました。
駅前の大通りはハウプト通りと言い、村のメインストリートです。
グリンデルワルト駅を降りて、駅前の大通りをまっすぐ、どこまでも歩いて行きました。
教会へ行くためです。
教会の名前はドルフ教会と言います。
この辺りの通りは、ドルフ通りと言うようでした。
この教会は、ラウターブルンネンのシュタウプバッハの前にある教会と同じで、ガイドブックや写真集で何度も見掛けていた事もあり、一度訪れてみたかったのです。
また教会内の墓地に、新田次郎のエッセイ「アルプスの谷 アルプスの村」に登場するグリンデルワルトのホテル・ベルビューの名山岳ガイド、エミール・シュトイリ氏のお墓があるという事でした。
教会内の敷地に入り、入り口の扉に近付くと、扉が勝手に開きました。
「あれ?」と思って、また下がって、また扉に近付くと、また扉が勝手に開きました。
どうやら人が来ると、自動で扉が開くようでした。
中に入ると、何人か人がおり、キーボードを弾いている人もおりました。
「すみません、ここはドルフ教会ですか?」と尋ねると、男性の方が「そうです、ドルフ教会です」と答え、
「何かあるんですか?」と聞くと、「これから結婚式なんです」との事でした。
教会を正面に、敷地内を右の方を歩いて行くと、墓地がありました。
お墓を1つ1つ探して行くと、エミール・シュトイリ氏のお墓がありました。
お墓には確かにエミール・シュトイリとあり、1888-1971とありました。
お墓には愛用のピッケルも付いていました。私は合掌しました。
この教会の墓地は、登山史に名を残すアルピニストやガイドの眠る墓地だと聞きました。
ドルフ教会とエミール・シュトイリ氏のお墓を見た後は、駅前のレストランで夕食を取り、ホテルに戻りました。夕食はアルペンマカロニを食べました。