歩き疲れたので、レストランで休んでからホテルのあるグリンデルワルトに戻る事にしました。
たくさん歩いたので暑いはずなのですが、それでも山の上の方は寒かったです。
レストランでは温かいスープとソーセージ、紅茶を頼みました。
スープの入れ物がパンをくり抜いた入れ物になっており、とてもお洒落でした。
レストランの中も、内装も、とても清潔でお洒落で、ゆっくりと休む事が出来ました。
ここではもう1つ、現地の日本人に聞いたのですが、有名な作家、新田次郎の墓がありましたので、見に行きました。
墓と言っても新田次郎が眠っている訳ではなく、「新田次郎の遺品」が眠っているとの事でした。
アルプスを愛した新田次郎が、スイスに骨を埋めて欲しいと言ったそうなのですが、スイスの方で「さすがにそこまでは」となり、代わりに遺品を埋める事になったそうなのです。
休憩を取ったレストランのすぐ近くに、小高い丘があり、木の階段がありました。
登って行くと、石垣があり、そこに新田次郎の遺品が眠るお墓がありました。
そこにはこう書いてありました。
「アルプスを愛した日本の作家 新田次郎 ここに眠る (1912-1980)」
新田次郎の作品は何冊か読んだ事があります。
その中で今でも、何度も読み返しているのが、「アルプスの谷 アルプスの村」です。
新潮文庫から出ており、学生時代に駅の売店で見掛けて、タイトルに惹かれ、買って読んだのがこの作品です。
その中でグリンデルワルトのホテルと、山岳ガイドのエミール・シュトイリについて書かれており、今回グリンデルワルト滞在中にそのホテルと、エミールシュトイリ氏のお墓を訪ねました。
新田次郎はオーストリアの「チロルの谷 チロルの村」というエッセイも書く予定だったらしいのですが、書かずに終わってしまったらしいのです。
クライネ・シャイデックを散策し、レストランで休憩を取り、新田次郎のお墓を見てから、グリンデルワルト行きの列車に乗り、グリンデルワルトに戻りました。