「アルプスの少女ハイジ」の村マイエンフェルト ハイジの泉で

ふと後ろに目をやると、私が座って休んだハイカー用の木製のベンチの後ろには、大きめの道がありました。

「雨も降って来たし、歩き疲れてこれ以上歩けないし、今自分がどこにいるかも分からないし、周りに尋ねる人もいないし、ハイジの泉は無理かなぁ?」

私は少しベンチで休んだ後、ベンチの後ろの道を渡って向こう側のハイキングコースに入って行くと、右側に「ハイジの泉」がありました。

「あれえ!? こんな所にあった!」

結局ハイジホフからそう遠くない、すぐ近くの所にあると思っていた事、車の走る道路沿いではなく、山の中の道沿いにあると思っていた事、あちこちに標識や案内があって、かえって迷ってしまった事などが重なって、ハイキングコースの中に入って行ってしまっていたのです。

でも運が良くて、ほんの少しでも出る道がずれていたら、ハイジの泉のある道沿いには、出なかったのです。
車の通る道路を、そのまま道なりに歩いて行けば、迷わなくて済んだのですが、ハイキングコースのため、かえって標識や案内が多くて、迷ってしまって、ハイキングコースの中へ入って行ってしまったという訳です。

道路を歩いて行かなかったのは、車の通りが多くて、歩道もないし、「ちょっと危ないかな?」と思ったのもあります。

ハイキングコースの中を入って行ってしまい、ひたすら歩いて出た道が、ハイジの泉がある道沿いだったという訳です。

ハイジの家から、そのまま道路を道なりに歩いて行けば着いたはずの道が、私が偶然休んだハイカー用のベンチの後ろの道だったのです。

「今回は無理かな?」と思って諦めかけていたのですから、偶然とはいえ、嬉しかったです。
私はせっかく運よく見つかったハイジの泉を写真に収めました。
雨も降って来ましたが、傘を差しながら写真を撮りました。
そしてハイジの泉から流れている水に手をやり、泉の中に手を入れました。
とても冷たくて気持ち良かったです。


マイエンフェルトは、結構イメージと違って車の通りが多かったです。
旅行ガイドブックやパンフレットの案内では、すぐ近くにあるような地図や絵なんだけれども、現地は、実際に歩いてみると、結構距離があります。
私は歩いて見学しましたが、旅行会社を通して来る方は、車か観光バスで通るのかもしれません。観光するだけなら、わざわざ私のように歩かないで、車やバスで移動した方が楽でしょうね。

今から思えば、マイエンフェルト駅からハイジホフとハイジの家があるハイジ村(オーバーロッフェルス)、ハイジの泉のある場所は「赤の道」と言い、

原作者ヨハンナ・シュピーリが滞在していたイエニンス村、「赤の道」と合流するウンターロッフェルズ、お爺さんの山小屋があるハイジアルプ(オクセンベルク)は「青の道」と言い、

旅行ガイドブックやパンフレットには、「赤の道ハイキングコース」「青の道ハイキングコース」とあるのですから、ハイキングコースに入って行ってしまったというよりは、もともとハイキングコースなんだと思います。

ハイジの泉は、ハイキングコースの中というのもあるのですが、自然公園の中にあるとの事でした。


ハイジの家はハイジが冬の間過ごした家で、アルムお爺さんの山小屋はハイジの夏の家と言われています。
標高1111メートルの所にあり、原作にはここがアルムお爺さんの家とは特定されていないのですが、マイエンフェルト市が「この山小屋をアルムお爺さんの山小屋と認定した」との事です。

私は今回は、赤の道しか散策出来ませんでした。
次回来る時は、赤の道、青の道の両方を、ホテルを取って滞在しながら、じっくりと散策したいと思います。今度来るときは、もう迷わないと思います。